水回り掃除徹底解説!基本や場所別の汚れ除去方法を解説 コラムハウスクリーニング浴室トイレ洗面所キッチン 公開日:2023年05月24日 更新日:2024年07月24日 キッチンや浴室といった水回りは、家族が毎日使う場所だからこそ、いつもきれいにしておきたいものです。しかし、水回りは汚れやすい場所でもあります。 そこでこの記事では、水回りを掃除する時に知っておきたい基本から、水回りの場所ごとの掃除手順まで詳しく解説していきます。水回りの汚れを予防する方法も紹介するので、水回りをきれいに保ちたいと考えている人はぜひチェックしてください。 【目次】 ・水回りの掃除の基本 ・水回りに発生する汚れと除去の方法 ・水回り掃除の注意点 ・水回り掃除の方法を場所別に解説! ・お風呂場 ・キッチン ・トイレ ・洗面台 ・水回りの汚れを予防する方法 ・頑固な水回りの汚れはプロにお任せ ・まとめ 水回りの掃除の基本 毎日使う水回りは、気づかないうちに汚れが溜まってしまうものです。見落としがちな汚れや目に見えない汚れもこまめに掃除しないと、頑固にこびり付いて落とすのが大変になってしまいます。毎日ピカピカに磨くのは大変ですが、できるときに無理なく掃除ができるのが理想的です。 しかし、仕事や子育てに追われるとどうしても掃除はおろそかになってしまいます。そんなときは、掃除のプロに依頼して汚れをリセットするのもおすすめです。 自分で掃除を行う場合、まずは汚れの種類を把握しましょう。水回りの掃除の基本は、汚れの原因を知ることです。汚れにはさまざまな原因があり、原因によって掃除の仕方や使う洗剤なども変わってきます。 水回りに発生する汚れと除去の方法 お風呂場やキッチン、トイレなどの水回りに発生する汚れは、水アカやピンクカビ、黒カビなどさまざまです。お風呂場の高温多湿な環境は雑菌やカビの温床となりやすく、油断するとすぐに水アカやピンクカビが発生してしまいます。また、キッチンでは水道水に含まれるカルキやミネラルなどの成分が乾いてこびりつくことで水アカに変化します。 汚れの性質は水回りの場所別で異なるので、効率よく掃除を行うためにも汚れの性質に適した洗剤の使用や掃除方法で除去してください。どの場所でも、水分をできるだけ取り除き湿度を下げることが汚れを付きにくくするポイントなので、覚えておきましょう。 水アカ 水アカは水道水の中に含まれている、炭酸カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が固まったものです。飛び散った水滴を拭かずにそのままにしておくと水分だけが蒸発して、ミネラル分が水アカとして残ります。すぐにふきんやティッシュで拭けば簡単に落ちますが、放っておくとミネラル分が固くなりこびり付いて、拭いただけでは落とせなくなります。水アカの原因には、ほかに石鹸カスや皮脂などもあります。 ピンクカビ 水回りにいつのまにか発生しているピンクカビの正体は、赤色酵母という酵母菌の一種です。空気中には必ずいる菌で、特に水回りには多く発生します。高温多湿の場所を好み、お風呂場の鏡や壁・洗面道具や浴槽のふちでよく目にします。 赤色酵母菌はカビになる一歩手前の菌ですが、繁殖スピードが早いので、見つけたらすぐに落としましょう。放っておくとすぐに黒く変色してカビになり、落とすのが困難になってしまいます。ピンクカビはスポンジなどでこすると簡単に落とせますが、酵母菌自体がなくなったわけではありません。キレイに見えても実は菌は残っていて、数日経つとまたピンクカビは出てきてしまいます。 完全に取り除くためには菌を死滅させるのが大切です。エタノール消毒液をキッチンペーパーに染み込ませ、ピンクカビに貼り付けて10分程おいておくと、菌は死滅します。 雑菌 水回りで繁殖するのはカビだけではありません。細菌も多く繁殖しています。空気中の細菌が水回りで繁殖するのは、温度と湿度、それにエサとなる洗剤カスや皮脂・食べ残しなど繁殖条件が揃ったときです。ここでは代表的な3つの細菌をご紹介します。 ・サルモネラ菌 サルモネラ菌はトイレやキッチンに繁殖しやすい細菌です。生の肉など食品から繁殖するので、生肉を調理したまな板や包丁は、使用後必ず食器用洗剤で洗い、除菌しておきましょう。菌が少しでも残っていると、そこから再び繁殖してしまいます。また、サルモネラ菌に感染した人がトイレで排泄をすると、菌が便座やトイレのレバーに付着する可能性があるので注意しましょう。 ・大腸菌 大腸菌はもともと人や動物の腸内細菌の1つです。大腸菌ときくとトイレのイメージが強いかもしれませんが、キッチン・風呂場などでも繁殖します。 ・ブドウ球菌 ブドウ球菌はもともと人が持っている菌で、水回りであればどこでも繁殖するので厄介です。手洗いや身の回りを清潔にすることを怠ると、繁殖しやすくなります。 水回り掃除の注意点 水回りの掃除で注意したいのは、洗剤の種類を使い分けることです。特にアルカリ性の塩素系漂白剤と酸性洗剤やトイレ用洗剤・クエン酸は絶対に混ぜてはいけません。この2つを混ぜると有毒なガスが発生して体に害を及ぼします。呼吸器や目、口腔内の組織を破壊して、最悪の場合は死に至る恐れもあります。漂白剤を使用するときはどちらか一方の漂白剤だけを使い、使用後はしっかりと洗い流しましょう。 また、臭いがこもらないよう、換気をするのを忘れないようにしてください。小さいお子さんやペットのいるご家庭では、なるべく自然素材の洗剤を使うことをおすすめします。 水回り掃除の方法を場所別に解説! お風呂場 お風呂場はマンションや集合住宅では窓がないケースも多く、カビが繁殖しやすい環境になります。排水口には水アカや髪の毛や皮脂などの汚れが溜まりやすいので、毎日掃除するのが理想です。 毎日行う簡単な掃除方法や、カビが発生してしまったときの掃除方法について解説します。 扉周り お風呂場の扉周りには、シャンプーやボディソープなどの石鹸の泡や皮脂汚れが付くため、カビが発生しやすい場所の一つです。 扉周りの汚れを防ぐには、お風呂からあがる際に温度を低くしたシャワーで流すのが効果的です。石鹸カスや皮脂を洗い流すことでカビのエサを除去できます。浴室内を乾燥させても、パッキン部分の溝には水分が残る場合があるので、タオルなどでふき取るのがおすすめです。 扉周りには、プラスチックや金属などの素材が使用されています。掃除をする際には、メラミンスポンジでこすると傷が付いたりコーティングが剥がれたりする原因になるので、ナイロンなど柔らかめのスポンジを使用しましょう。 排水口周り お風呂場の排水口は、髪の毛や皮脂汚れ、石鹸カスなどお風呂場の汚れが全て集まる場所です。排水口の蓋を閉めておくと湿度が高い状態が続くので、カビの発生を促してしまいます。 排水口周りに発生したカビの掃除には、塩素系洗剤の使用がおすすめです。塩素系洗剤には高い漂白効果がありますが、毒性があるため取り扱いには注意が必要です。掃除の際は換気を忘れず、ゴム手袋を着用してください。 また、排水口の汚れを予防するには、丸めたアルミホイルを排水口の中に置いておくのも有効です。アルミホイルに含まれる銀イオンがカビや雑菌の繁殖を抑制するので、臭いやヌメリ、ピンクカビなどが発生しにくくなります。 小物類 お風呂場には、風呂桶やシャンプーボトル、椅子などの小物類が多くあります。意識的にお風呂あがりに乾燥させても、小物類の細かい溝やシャンプーボトルなどの底の水分までは乾きません。小物類は、床や壁、浴槽などお風呂場の大半を占める場所に比べて見逃しがちですが、ピンクカビが繁殖するとそのうち落としにくい黒カビになってしまいます。 小物類の清潔を保つには、お風呂をあがる時に冷たいシャワーでお風呂場全体を流すのが効果的です。皮脂汚れや石鹸カスを洗い流すことで、ピンクカビのエサを除去できるためです。 また、入浴後の残り湯に1カップ程度の重曹を入れて、浴槽内で小物を漬け置きするのもおすすめです。数時間〜一晩漬けてからブラシでこすればヌメリも取れますし、ピンク汚れの予防にもなります。 キッチン キッチンはほかの水回りと比べて、食べ残した食品の油やタンパク質など、汚れの原因になる要素が多い場所です。水アカはアルカリ性の汚れなので酸性のクエン酸を使い、油汚れは酸性の汚れなのでアルカリ性の重曹を使うようにしましょう。気づかないうちに汚れは広がって蓄積してしまうので、毎日の片付けにプラスして簡単に掃除をする習慣をつければ、キレイでピカピカなシンクがキープできます。 用意するもの ・重曹(油汚れ) ・クエン酸 ・キッチンペーパー ・スポンジ ・ラップ ◎水アカの掃除方法 1.クエン酸水を作ります。クエン酸小さじ1杯に水200ccを加え、スプレーボトルに入れます。 2.キッチンペーパーにクエン酸水を染み込ませ、シンクの水アカが気になるところにパックします。頑固な水アカにはさらにクエン酸をキッチンペーパーがひたひたになるくらい染み込ませ、その上からラップをかけて30分~40分くらいおいておきましょう。 3.キッチンペーパーを取り、スポンジで軽くこすると簡単に水アカが落とせます。こびり付いている汚れは、メラミンスポンジを使うとキレイに落とせます。 ◎油汚れの掃除方法 油汚れに直接重曹の粉をふりかけてこすると、簡単に汚れが落とせます。こびり付いてしまった油汚れをきれいに取り除くには、重曹水(重曹小さじ1杯に水200ccを加える)をキッチンペーパーに染み込ませ、油汚れをパックするように覆います。しばらく置いてからスポンジで汚れをこすり落とします。油のべたつきが気になる場合は、中性洗剤で拭き取るとスッキリ落とせます。 大理石製のシンクは、重曹やクエン酸を使うとキズを付けてしまう恐れがあるので使用できません。大理石製のシンクは中性洗剤を使って、スポンジで汚れを落としましょう。 トイレ トイレの汚れは水アカやカビのほかに、尿が飛び散ることで付着する黄ばみや尿石があります。黄ばみは飛び散った尿が乾いてシミになったものです。尿が石化するととても厄介で、落とすのが面倒になりますので、なるべく早く拭き取りましょう。 それでも気づかないうちに飛び散ってしまうので、すべてを拭き取るのは難しいものです。特に家族が多いとその分汚れの飛び散りが多くなるので、防ぎようがありません。できるだけ汚れの蓄積をおさえるために、清潔なトイレを保つポイントを押さえておきましょう。 汚れに気づいたときは、トイレ用の拭き取りシートで汚れを拭きます。便座の表裏・便器のふちなどに汚れが溜まりやすいので、トイレに入った際にチェックするのを習慣づけると掃除が楽になります。それでも溜まってしまう汚れは、しっかり掃除して取り除きましょう。 ◎黄ばみと尿石の掃除方法 用意するもの ・酸性洗剤 ・トイレットペーパー ・ブラシ ・ゴム手袋 手順 1.トイレの水を抜きます。水を抜くと洗剤の効果が薄まらないので、より早く汚れに洗剤を染み込ませます。トイレの元栓を閉めて水を流すとタンクの水がなくなります。お使いのトイレによってやり方が異なるので、説明書を確認したり、メーカーに問い合わせたりして確認してから行ってください。 2.トイレットペーパーを黄ばみや尿石の気になるところに貼ります。 3.酸性洗剤をトイレットペーパーの貼った部分にかけます。酸性洗剤は手につくと危険なので必ずゴム手袋をして行ってください。 4.洗剤をかけたら30分~1時間ほどおいておきます。時間がたったら、汚れが落ちているか確認をしてブラシでこすり落とします。 5.トイレの元栓を開けてトイレの水を流して完了です。 ◎トイレタンクの掃除方法 用意するもの ・トイレ用中性洗剤 ・ポンジ ・ぞうきん ・ゴム手袋 ・使用済みの歯ブラシ 手順 1.タンクの中の水を抜くために止水栓を閉めます。止水栓をしっかり閉めたことを確認してから、洗浄レバーを回しタンクの水をなくします。このとき、止水栓を閉めずにタンクのフタを外しながら洗浄レバーを回すと、給水ホースから水があふれ出てしまうので注意してください。 2.タンクの中を掃除します。タンクの中はパイプや装置が入っていて掃除しにくくなっています。手の届くところはスポンジでこすり、細かい場所は使用済み歯ブラシなどで掃除します。 4.フタの汚れはぞうきんやスポンジにトイレ用中性洗剤を付けて拭き取ります。 5.止水栓を緩めてタンクに水を溜めます。タンクの水が元の水位になったことを確認したら、フタをします。最後にレバーを回して中の汚れを流して完了です。 洗面台 洗面台は顔を洗ったり、歯を磨いたりしたときに水滴が飛び散るので、広範囲に汚れが付きやすい場所です。また、排水口には石鹸カスや髪の毛などもたまるので放っておくとカビが繁殖して、嫌な臭いの原因になります。洗面台掃除の手順やポイントを確認していきましょう。 ◎洗面ボウルの掃除方法 用意するもの ・スポンジ ・メラミンスポンジ ・風呂場用中性洗剤 ・クリームクレンザー 手順 1.メラミンスポンジに水をつけて、洗面ボウル全体を掃除します。 2.スポンジに中性洗剤をつけて、洗面ボウルのふちの黒ずみ汚れを落とします。中性洗剤で落ちない汚れはクリームクレンザーでこすり落とします。 3.水で汚れと洗剤を流します。 4.排水口の汚れを取り、キレイにして完了です。 洗面台は作業をしながら掃除するのがおすすめです。歯を磨いている間に鏡を拭く、顔を洗ったら蛇口の水滴を拭き取る、洗濯機を回している間にクレンザーを使った掃除をするなど、なにかのついてに掃除を行いましょう。掃除範囲が広くない場所なので、時間をかけずにささっと掃除ができます。 マイクロファイバーのふきんや伝線してしまったストッキングは、鏡や蛇口に付いた水アカを簡単に落とせる便利なアイテムです。洗面台の近くにストックしておけば、気づいたときにすぐ水アカを拭き取れて、洗面台を常にピカピカの状態にキープできます。 水回りの汚れを予防する方法 水回りは毎日使う場所なので、しっかり掃除して汚れを落としても、使っているうちに再度汚れが溜まってしまうものです。溜まった汚れを落とすには手間も時間もかかるので、汚れを溜めず、きれいを長持ちさせるためには、汚れを予防することが重要といえます。 そこで、普段から簡単にできる水回りの汚れを予防する方法について紹介します。 使用した直後に簡単に掃除をする 水回りで発生しやすいカビや水アカは、時間が経過すると増殖したりこびりついたりしてしまうため、どんどん落としにくくなってしまいます。逆に考えると、汚れがついたばかりであれば簡単に落とせるのです。 水回りを使用した直後に軽く掃除をして、汚れを溜めないようにするとよいでしょう。壁に飛び散った石けんカスを流したり、気になる箇所を軽く擦ったりするだけでも、汚れがこびりつくのを予防できます。 こまめに換気を行う 水回りで発生しやすいカビは、特に浴室で多く発生します。カビが発生する原因は、石けんカスなどカビにとっての栄養、適度な温度、高い湿度です。そのため、換気を行って湿度を下げることは、カビの発生や繁殖を抑制させることにつながります。 窓がある浴室であれば、使用後に窓を開けておきましょう。窓がない浴室は換気扇を回したり、使用していないときは浴室のドアを開けたりして浴室に湿気がこもらないようにすると、しっかり換気できます。 使用後は水滴をふき取る 水滴は放置しておくと乾いて水アカになってしまうだけでなく、サビやカビの原因にもなります。キッチンのシンクや浴室の壁などは使用後に水滴をふき取っておくと、水アカなどの汚れを予防できるのでおすすめです。また、ゴミや汚れも一緒に拭き掃除すると、さらにきれいが長持ちします。 頑固な水回りの汚れはプロにお任せ 水回りは汚れが溜まりやすく落としにくい場所です。毎日の掃除で落としきれなかった頑固な汚れは、プロに任せてすっきりリセットさせるとよいでしょう。クリーンクルーに依頼できる水回りの場所と料金をまとめた表は以下の通りです。 場所 料金 キッチン 定価18,000円(税込19,800円) 浴室 定価18,000円(税込19,800円) トイレ 定価12,000円(税込13,200円) 洗面所 定価11,000円(税込12,100円) 水回りの掃除をまとめて依頼するとお得になる、水回りお掃除4ヵ所セットも人気です。 まとめ 水回りの掃除は、謝った方法で行ってしまうと素材自体を傷つけたり、混ぜると危険な成分で有毒ガスが発生してしまったりする恐れがあります。安全かつ効果的に水回りの清潔を保つためには、汚れ別に適した洗剤の使用や掃除方法に注意することが重要です。 クリーンクルーのキッチンのお掃除・クリーニング
キッチンや浴室といった水回りは、家族が毎日使う場所だからこそ、いつもきれいにしておきたいものです。しかし、水回りは汚れやすい場所でもあります。
そこでこの記事では、水回りを掃除する時に知っておきたい基本から、水回りの場所ごとの掃除手順まで詳しく解説していきます。水回りの汚れを予防する方法も紹介するので、水回りをきれいに保ちたいと考えている人はぜひチェックしてください。
水回りの掃除の基本
毎日使う水回りは、気づかないうちに汚れが溜まってしまうものです。見落としがちな汚れや目に見えない汚れもこまめに掃除しないと、頑固にこびり付いて落とすのが大変になってしまいます。毎日ピカピカに磨くのは大変ですが、できるときに無理なく掃除ができるのが理想的です。
しかし、仕事や子育てに追われるとどうしても掃除はおろそかになってしまいます。そんなときは、掃除のプロに依頼して汚れをリセットするのもおすすめです。
自分で掃除を行う場合、まずは汚れの種類を把握しましょう。水回りの掃除の基本は、汚れの原因を知ることです。汚れにはさまざまな原因があり、原因によって掃除の仕方や使う洗剤なども変わってきます。
水回りに発生する汚れと除去の方法
お風呂場やキッチン、トイレなどの水回りに発生する汚れは、水アカやピンクカビ、黒カビなどさまざまです。お風呂場の高温多湿な環境は雑菌やカビの温床となりやすく、油断するとすぐに水アカやピンクカビが発生してしまいます。また、キッチンでは水道水に含まれるカルキやミネラルなどの成分が乾いてこびりつくことで水アカに変化します。
汚れの性質は水回りの場所別で異なるので、効率よく掃除を行うためにも汚れの性質に適した洗剤の使用や掃除方法で除去してください。どの場所でも、水分をできるだけ取り除き湿度を下げることが汚れを付きにくくするポイントなので、覚えておきましょう。
水アカ
水アカは水道水の中に含まれている、炭酸カルシウムやマグネシウムなどのミネラル成分が固まったものです。飛び散った水滴を拭かずにそのままにしておくと水分だけが蒸発して、ミネラル分が水アカとして残ります。すぐにふきんやティッシュで拭けば簡単に落ちますが、放っておくとミネラル分が固くなりこびり付いて、拭いただけでは落とせなくなります。水アカの原因には、ほかに石鹸カスや皮脂などもあります。
ピンクカビ
水回りにいつのまにか発生しているピンクカビの正体は、赤色酵母という酵母菌の一種です。空気中には必ずいる菌で、特に水回りには多く発生します。高温多湿の場所を好み、お風呂場の鏡や壁・洗面道具や浴槽のふちでよく目にします。
赤色酵母菌はカビになる一歩手前の菌ですが、繁殖スピードが早いので、見つけたらすぐに落としましょう。放っておくとすぐに黒く変色してカビになり、落とすのが困難になってしまいます。ピンクカビはスポンジなどでこすると簡単に落とせますが、酵母菌自体がなくなったわけではありません。キレイに見えても実は菌は残っていて、数日経つとまたピンクカビは出てきてしまいます。
完全に取り除くためには菌を死滅させるのが大切です。エタノール消毒液をキッチンペーパーに染み込ませ、ピンクカビに貼り付けて10分程おいておくと、菌は死滅します。
雑菌
水回りで繁殖するのはカビだけではありません。細菌も多く繁殖しています。空気中の細菌が水回りで繁殖するのは、温度と湿度、それにエサとなる洗剤カスや皮脂・食べ残しなど繁殖条件が揃ったときです。ここでは代表的な3つの細菌をご紹介します。
・サルモネラ菌
サルモネラ菌はトイレやキッチンに繁殖しやすい細菌です。生の肉など食品から繁殖するので、生肉を調理したまな板や包丁は、使用後必ず食器用洗剤で洗い、除菌しておきましょう。菌が少しでも残っていると、そこから再び繁殖してしまいます。また、サルモネラ菌に感染した人がトイレで排泄をすると、菌が便座やトイレのレバーに付着する可能性があるので注意しましょう。
・大腸菌
大腸菌はもともと人や動物の腸内細菌の1つです。大腸菌ときくとトイレのイメージが強いかもしれませんが、キッチン・風呂場などでも繁殖します。
・ブドウ球菌
ブドウ球菌はもともと人が持っている菌で、水回りであればどこでも繁殖するので厄介です。手洗いや身の回りを清潔にすることを怠ると、繁殖しやすくなります。
水回り掃除の注意点
水回りの掃除で注意したいのは、洗剤の種類を使い分けることです。特にアルカリ性の塩素系漂白剤と酸性洗剤やトイレ用洗剤・クエン酸は絶対に混ぜてはいけません。この2つを混ぜると有毒なガスが発生して体に害を及ぼします。呼吸器や目、口腔内の組織を破壊して、最悪の場合は死に至る恐れもあります。漂白剤を使用するときはどちらか一方の漂白剤だけを使い、使用後はしっかりと洗い流しましょう。
また、臭いがこもらないよう、換気をするのを忘れないようにしてください。小さいお子さんやペットのいるご家庭では、なるべく自然素材の洗剤を使うことをおすすめします。
水回り掃除の方法を場所別に解説!
お風呂場
お風呂場はマンションや集合住宅では窓がないケースも多く、カビが繁殖しやすい環境になります。排水口には水アカや髪の毛や皮脂などの汚れが溜まりやすいので、毎日掃除するのが理想です。
毎日行う簡単な掃除方法や、カビが発生してしまったときの掃除方法について解説します。
扉周り
お風呂場の扉周りには、シャンプーやボディソープなどの石鹸の泡や皮脂汚れが付くため、カビが発生しやすい場所の一つです。
扉周りの汚れを防ぐには、お風呂からあがる際に温度を低くしたシャワーで流すのが効果的です。石鹸カスや皮脂を洗い流すことでカビのエサを除去できます。浴室内を乾燥させても、パッキン部分の溝には水分が残る場合があるので、タオルなどでふき取るのがおすすめです。
扉周りには、プラスチックや金属などの素材が使用されています。掃除をする際には、メラミンスポンジでこすると傷が付いたりコーティングが剥がれたりする原因になるので、ナイロンなど柔らかめのスポンジを使用しましょう。
排水口周り
お風呂場の排水口は、髪の毛や皮脂汚れ、石鹸カスなどお風呂場の汚れが全て集まる場所です。排水口の蓋を閉めておくと湿度が高い状態が続くので、カビの発生を促してしまいます。
排水口周りに発生したカビの掃除には、塩素系洗剤の使用がおすすめです。塩素系洗剤には高い漂白効果がありますが、毒性があるため取り扱いには注意が必要です。掃除の際は換気を忘れず、ゴム手袋を着用してください。
また、排水口の汚れを予防するには、丸めたアルミホイルを排水口の中に置いておくのも有効です。アルミホイルに含まれる銀イオンがカビや雑菌の繁殖を抑制するので、臭いやヌメリ、ピンクカビなどが発生しにくくなります。
小物類
お風呂場には、風呂桶やシャンプーボトル、椅子などの小物類が多くあります。意識的にお風呂あがりに乾燥させても、小物類の細かい溝やシャンプーボトルなどの底の水分までは乾きません。小物類は、床や壁、浴槽などお風呂場の大半を占める場所に比べて見逃しがちですが、ピンクカビが繁殖するとそのうち落としにくい黒カビになってしまいます。
小物類の清潔を保つには、お風呂をあがる時に冷たいシャワーでお風呂場全体を流すのが効果的です。皮脂汚れや石鹸カスを洗い流すことで、ピンクカビのエサを除去できるためです。
また、入浴後の残り湯に1カップ程度の重曹を入れて、浴槽内で小物を漬け置きするのもおすすめです。数時間〜一晩漬けてからブラシでこすればヌメリも取れますし、ピンク汚れの予防にもなります。
キッチン
キッチンはほかの水回りと比べて、食べ残した食品の油やタンパク質など、汚れの原因になる要素が多い場所です。水アカはアルカリ性の汚れなので酸性のクエン酸を使い、油汚れは酸性の汚れなのでアルカリ性の重曹を使うようにしましょう。気づかないうちに汚れは広がって蓄積してしまうので、毎日の片付けにプラスして簡単に掃除をする習慣をつければ、キレイでピカピカなシンクがキープできます。
用意するもの
・重曹(油汚れ)
・クエン酸
・キッチンペーパー
・スポンジ
・ラップ
◎水アカの掃除方法
1.クエン酸水を作ります。クエン酸小さじ1杯に水200ccを加え、スプレーボトルに入れます。
2.キッチンペーパーにクエン酸水を染み込ませ、シンクの水アカが気になるところにパックします。頑固な水アカにはさらにクエン酸をキッチンペーパーがひたひたになるくらい染み込ませ、その上からラップをかけて30分~40分くらいおいておきましょう。
3.キッチンペーパーを取り、スポンジで軽くこすると簡単に水アカが落とせます。こびり付いている汚れは、メラミンスポンジを使うとキレイに落とせます。
◎油汚れの掃除方法
油汚れに直接重曹の粉をふりかけてこすると、簡単に汚れが落とせます。こびり付いてしまった油汚れをきれいに取り除くには、重曹水(重曹小さじ1杯に水200ccを加える)をキッチンペーパーに染み込ませ、油汚れをパックするように覆います。しばらく置いてからスポンジで汚れをこすり落とします。油のべたつきが気になる場合は、中性洗剤で拭き取るとスッキリ落とせます。
大理石製のシンクは、重曹やクエン酸を使うとキズを付けてしまう恐れがあるので使用できません。大理石製のシンクは中性洗剤を使って、スポンジで汚れを落としましょう。
トイレ
トイレの汚れは水アカやカビのほかに、尿が飛び散ることで付着する黄ばみや尿石があります。黄ばみは飛び散った尿が乾いてシミになったものです。尿が石化するととても厄介で、落とすのが面倒になりますので、なるべく早く拭き取りましょう。
それでも気づかないうちに飛び散ってしまうので、すべてを拭き取るのは難しいものです。特に家族が多いとその分汚れの飛び散りが多くなるので、防ぎようがありません。できるだけ汚れの蓄積をおさえるために、清潔なトイレを保つポイントを押さえておきましょう。
汚れに気づいたときは、トイレ用の拭き取りシートで汚れを拭きます。便座の表裏・便器のふちなどに汚れが溜まりやすいので、トイレに入った際にチェックするのを習慣づけると掃除が楽になります。それでも溜まってしまう汚れは、しっかり掃除して取り除きましょう。
◎黄ばみと尿石の掃除方法
用意するもの
・酸性洗剤
・トイレットペーパー
・ブラシ
・ゴム手袋
手順
1.トイレの水を抜きます。水を抜くと洗剤の効果が薄まらないので、より早く汚れに洗剤を染み込ませます。トイレの元栓を閉めて水を流すとタンクの水がなくなります。お使いのトイレによってやり方が異なるので、説明書を確認したり、メーカーに問い合わせたりして確認してから行ってください。
2.トイレットペーパーを黄ばみや尿石の気になるところに貼ります。
3.酸性洗剤をトイレットペーパーの貼った部分にかけます。酸性洗剤は手につくと危険なので必ずゴム手袋をして行ってください。
4.洗剤をかけたら30分~1時間ほどおいておきます。時間がたったら、汚れが落ちているか確認をしてブラシでこすり落とします。
5.トイレの元栓を開けてトイレの水を流して完了です。
◎トイレタンクの掃除方法
用意するもの
・トイレ用中性洗剤
・ポンジ
・ぞうきん
・ゴム手袋
・使用済みの歯ブラシ
手順
1.タンクの中の水を抜くために止水栓を閉めます。止水栓をしっかり閉めたことを確認してから、洗浄レバーを回しタンクの水をなくします。このとき、止水栓を閉めずにタンクのフタを外しながら洗浄レバーを回すと、給水ホースから水があふれ出てしまうので注意してください。
2.タンクの中を掃除します。タンクの中はパイプや装置が入っていて掃除しにくくなっています。手の届くところはスポンジでこすり、細かい場所は使用済み歯ブラシなどで掃除します。
4.フタの汚れはぞうきんやスポンジにトイレ用中性洗剤を付けて拭き取ります。
5.止水栓を緩めてタンクに水を溜めます。タンクの水が元の水位になったことを確認したら、フタをします。最後にレバーを回して中の汚れを流して完了です。
洗面台
洗面台は顔を洗ったり、歯を磨いたりしたときに水滴が飛び散るので、広範囲に汚れが付きやすい場所です。また、排水口には石鹸カスや髪の毛などもたまるので放っておくとカビが繁殖して、嫌な臭いの原因になります。洗面台掃除の手順やポイントを確認していきましょう。
◎洗面ボウルの掃除方法
用意するもの
・スポンジ
・メラミンスポンジ
・風呂場用中性洗剤
・クリームクレンザー
手順
1.メラミンスポンジに水をつけて、洗面ボウル全体を掃除します。
2.スポンジに中性洗剤をつけて、洗面ボウルのふちの黒ずみ汚れを落とします。中性洗剤で落ちない汚れはクリームクレンザーでこすり落とします。
3.水で汚れと洗剤を流します。
4.排水口の汚れを取り、キレイにして完了です。
洗面台は作業をしながら掃除するのがおすすめです。歯を磨いている間に鏡を拭く、顔を洗ったら蛇口の水滴を拭き取る、洗濯機を回している間にクレンザーを使った掃除をするなど、なにかのついてに掃除を行いましょう。掃除範囲が広くない場所なので、時間をかけずにささっと掃除ができます。
マイクロファイバーのふきんや伝線してしまったストッキングは、鏡や蛇口に付いた水アカを簡単に落とせる便利なアイテムです。洗面台の近くにストックしておけば、気づいたときにすぐ水アカを拭き取れて、洗面台を常にピカピカの状態にキープできます。
水回りの汚れを予防する方法
水回りは毎日使う場所なので、しっかり掃除して汚れを落としても、使っているうちに再度汚れが溜まってしまうものです。溜まった汚れを落とすには手間も時間もかかるので、汚れを溜めず、きれいを長持ちさせるためには、汚れを予防することが重要といえます。
そこで、普段から簡単にできる水回りの汚れを予防する方法について紹介します。
使用した直後に簡単に掃除をする
水回りで発生しやすいカビや水アカは、時間が経過すると増殖したりこびりついたりしてしまうため、どんどん落としにくくなってしまいます。逆に考えると、汚れがついたばかりであれば簡単に落とせるのです。
水回りを使用した直後に軽く掃除をして、汚れを溜めないようにするとよいでしょう。壁に飛び散った石けんカスを流したり、気になる箇所を軽く擦ったりするだけでも、汚れがこびりつくのを予防できます。
こまめに換気を行う
水回りで発生しやすいカビは、特に浴室で多く発生します。カビが発生する原因は、石けんカスなどカビにとっての栄養、適度な温度、高い湿度です。そのため、換気を行って湿度を下げることは、カビの発生や繁殖を抑制させることにつながります。
窓がある浴室であれば、使用後に窓を開けておきましょう。窓がない浴室は換気扇を回したり、使用していないときは浴室のドアを開けたりして浴室に湿気がこもらないようにすると、しっかり換気できます。
使用後は水滴をふき取る
水滴は放置しておくと乾いて水アカになってしまうだけでなく、サビやカビの原因にもなります。キッチンのシンクや浴室の壁などは使用後に水滴をふき取っておくと、水アカなどの汚れを予防できるのでおすすめです。また、ゴミや汚れも一緒に拭き掃除すると、さらにきれいが長持ちします。
頑固な水回りの汚れはプロにお任せ
水回りは汚れが溜まりやすく落としにくい場所です。毎日の掃除で落としきれなかった頑固な汚れは、プロに任せてすっきりリセットさせるとよいでしょう。クリーンクルーに依頼できる水回りの場所と料金をまとめた表は以下の通りです。
水回りの掃除をまとめて依頼するとお得になる、水回りお掃除4ヵ所セットも人気です。
まとめ
水回りの掃除は、謝った方法で行ってしまうと素材自体を傷つけたり、混ぜると危険な成分で有毒ガスが発生してしまったりする恐れがあります。安全かつ効果的に水回りの清潔を保つためには、汚れ別に適した洗剤の使用や掃除方法に注意することが重要です。
クリーンクルーのキッチンのお掃除・クリーニング